FXのチャートを分析するのも難しいのに、いざ注文画面を開くとAsk, Bid, Lot …。小さな画面に見慣れない用語がたくさんならんでいます。
スキャルピングなら1秒以下の戦いですから、注文操作に迷うこと自体が、そのまま利益圧縮・損失拡大に直結してしまいます。
レバレッジを効かせて運用する程、資金も大きく増減し、精神的にも影響がでてきます。
そんな状況を事前に経験できるのが、デモトレードのメリットです。
デモトレードの段階で一気に資金を溶かす経験をしておくのも、長いFX人生にとって大切な学びになるかもしれません。
本記事ではFXのデモトレードの概要にはじまり、実際にデモ口座の選び方、仮想取引で心がけること、そしてデモトレードにおすすめのFX会社をご紹介します。
FXのデモトレードとは?
実践さながらの本取引を、FX会社が提供するシステムを利用して仮想取引を体験することです。
本取引用の口座とは別にデモトレード用の口座を開設することで利用できます。
メール登録だけでデモ口座を利用できるFX会社が増え、デモ取引の中で本取引と同様の条件でツールを使えることから、FX初心者にとって最高の練習の場となります。
FXのデモトレードにおける大切な心構え
仮想のお金でトレードをするので、どうしても緊張感と臨場感をもって1回1回の取り引きを行えなくなりがちです。
実際のトレードでいち早く成功の道を歩むためにも、デモトレードから真剣に取り組み、その都度反省と改善を重ね、本番さながらの姿勢を保ちながら実践することが大切になります。
ある程度デモトレードに慣れたら、まずは少額の資金を実際のトレードに投じてみるのが良いですね。
デモトレードでFXの技術を磨き、実際のトレードで自己資金の増減に対する心理面の変化を確認しましょう。
デモトレードとのバランスを見ながら並走させていくイメージです。
FXのデモトレード口座の選び方
続いて、FXのデモトレード口座を選ぶ上で確認したいことを6つあげています。
- 実際の取引口座と同じツールを利用できるか
- ニュース配信ツールも合わせて確認
- 使用できる資金の量を確認する
- デモトレード口座を利用できる有効期限を確認する
- スマホアプリの使いやすさも確認する
- おまけとしてバーチャルコンテストの開催を確認してみる
それぞれ詳しくみていきます。
実際の取引口座と同じツールを利用できるか
戦場を想像してみてください。
どんな武器を使うか?
敵の配置に対して銃口をどこに向けるか?
迷ったらどうなるでしょうか。
極端な話FXも同じです。
武器=ツールの使い方に迷っていたら、確実に負けへと近づきます。
そこで大切なポイントが、デモ口座でも本取引と同じツールを使えることです。
FX会社によっては使えるツールの数が本取引時より少なかったり、使用制限をかけられることがあります。
ニュース配信ツールも合わせて確認
FXトレードにおいてリスクを回避する手段の一つが、値動きの変動要因をいち早く把握してポジション調整の判断をすることです。
取引ツールと聞くとチャート分析に必要なものばかりを想像するかもしれませんが、各FX会社が独自のニュース配信ツールも提供しています。
そこには随時速報が流れており、相場変動の原因をいち早くつかめることから、世界中のトレーダーが取り引きの判断材料を得るために利用しています。
使用できる資金の量を確認する
デモトレードで使用できる資金(仮想資金)の量はFX会社で異なります。
例えば1000万円として運用したいのに、100万円しか使用できないデモ口座であれば、物足りなくなってしまい、真剣さもなくなってしまいます。
できれば、FXで運用する予定の資金以上の仮想資金を扱えるデモ口座を選びましょう。
デモトレード口座を利用できる有効期限を確認する
一般的にデモ口座には有効期限が設けられています。
同じアカウントで再利用が可能か、その際に再度無料で利用できるかを事前に確認しましょう。
スマホアプリの使いやすさも確認する
FX会社は多大なコストをかけてスマホ専用の取引ツール(アプリ)も開発しています。
デスクトップPCの使い心地とは別物なので、必ず小さなスマホ画面でもデモトレードを重ねておきましょう。
おまけとしてバーチャルコンテストの開催を確認してみる
デモトレードで好成績を出した方に、現金やAmazonギフト券などの賞金がプレゼントされるイベントを開催するFX会社もあります。
もちろん、プレゼントは本物です。
どうしてもデモトレードには真剣になれないという人でも、賞金をもらえるとなれば話は別ですね。
実際のトレードで稼ぐスキルを磨き、おまけに賞金までもらえたら嬉しい限りです。
デモトレードで意識しておきたい8つのこと
デモトレードの最中でも、実際のトレードに備えて意識しておきたいことを8つあげています。
- トレード手法を決めてから取引をおこなう
- トレードの想定を明確にして決済を完遂する
- 様々な注文方法を一通り試す
- 値動きとともにローソク足の作られ方を理解する
- 取引ツールを使い倒す
- 必ず損切り設定をする
- 常に実際のトレードと同じ姿勢で取り組むことを心がける
- 本当にFXが自分に向いているかを素直な気持ちで考える
それぞれ詳しくみていきます。
トレード手法を決めてから取引をおこなう
FXのトレードはスキャルピング、デイトレード、スイングトレードに大別されます。
それぞれの取引手法に応じて注文から決済までのタイミングが変わるので、デモトレードをする前にある程度決めておく必要があります。
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トレードの想定を明確にして決済を完遂する
トレード手法に応じて、注文から決済までの時間軸が変わってきます。
何の根拠をもとに、どのような理由でこの取引を行うのか?
想定通りにレートが動いたら、ここで決済をする。
このようにデモトレードの段階から明確な計画を完遂する癖をつけていきたいですね。
実際のトレードもこの積み重ねであり、そのまま利益の積み上げへとつながります。
様々な注文方法を一通り試す
FXの基本的な注文方法は、成行注文、指値注文、逆指値注文です。
それらを高度にした注文方法として、IFD注文、OCO注文、IFO注文があります。
各注文方法の特徴を理解した上で使い分けることができれば、ずっとチャートに張り付く必要もなく、自動的に利益確定と損切りを行うことができます。
値動きとともにローソク足の作られ方を理解する
取引手法の時間軸に合わせて、値動きとローソク足の作られ方や完成したあとの形状から、値動きを先読みする早さも変えていく必要があります。
例えば数秒から数分間の取引手法であるスキャルピングであれば、その間に発注をするか、ポジションを取ったなら数秒以内に決済をするか。
このようにトレード手法に合わせて、値動きとローソク足形状に対する次の一手までの判断時間も変わってきます。
取引ツールを使い倒す
先にもお伝えした通り、戦場で武器の使い方が分からないなど言語道断です。
デモトレードの段階でご自身にあった使い方を身に付け、自転車に乗るかのごとく、考えなくても使いこなせるくらいが理想的です。
必ず損切り設定をする
成功しているFXトレーダーは、損切り上手と言われています。
損切りは必要経費と例えられるほどに当たり前のことです。
たとえ苦労して利益を積み重ねたとしても、レバレッジの効いたたった1回の損失で、全てを失ったという話はよく耳にします。
損失を確定する難しさは、実際に自分の資金を投じてからでないと分からないものです。
デモトレードの段階から損切り厳守を徹底して、実際のトレードでリスクを抑えた取引ができるように準備していきましょう。
常に実際のトレードと同じ姿勢で取り組むことを心がける
デモトレードだからといって緊張感のない、いい加減な取引を行っていては、取引スキルの向上はおろか、精神的プレッシャーに対する強化もできず、実際のトレードで全く通用しないでしょう。
できれば、少額でもよいので先に本番の口座も開設しておき、こちらで少額の資金で数回トレードをしてみると良いですね。
FXで稼ぐことの難しさを技術と精神の両面から学び、その上で再度デモトレードに戻れば、取り組む姿勢が全く別物になることでしょう。
本当にFXが自分に向いているかを素直な気持ちで考える
目の前に大金を稼げる世界が広がっているので、自分に嘘をついて、FXの世界へ踏み込んでしまうこともあるでしょう。
それくらいに『レバレッジ』は私たちを魅了するものです。
だからこそ、真剣にデモトレードへ取り組んだ後に、ご自身の適性を見極めることが大切になります。
緊張感と臨場感をもってFXのデモトレードに取り組み続けた後に、
本当に自分に向いているのか、しっかり時間をとって考える事をおすすめします。
デモトレードおすすめ口座の比較表
「本取引の前にツールの使い方や注文方法をしっかり使えるようになりたい。」
そんな人におすすめの、デモトレード口座を無料で提供するFX会社をご紹介します。
すでに本番口座を開設している人であっても、他のFX会社の取引ツールをデモ口座で試してみると良いですね。
トレードの成績を向上させる良い出会いに恵まれるかもしれません。ぜひご参考ください。
FX会社 | 本取引と同じツール対応 | 仮想資金量 | 有効期限 | スマホ対応 | コンテスト |
DMM FX | ◯ | 500万円 | 3ヶ月間 | ◯ | 時期による |
GMOクリック証券 | ◯ | 10万円から9,999万円 | 1ヶ月間 | ◯ | 時期による |
外貨ex by GMO | ◯ | ? | 30日間 | ◯ | 時期による |
外為どっとコム | ◯ | 500万円 | 90日間 | ◯ | 時期による |
みんなのFX | △(マーケットニュースの一部利用不可) | 100万円 | 無期限(利用がない状況で30日間) | × | 時期による |
FXのデモトレードで理解しておきたい用語集
繰り返しになりますが、戦場で武器の使い方に迷うことは負けへの第一歩。
そのためにも武器の各部位の役割を理解する必要があります。
取引ツールに表示される、完全に理解しておきたい用語をリスト化しました。
デモトレードのときに照らし合わせて確認してくださいね。
- ASK・・ 実際に買うことができるレート
- BID・・実際に売ることができるレート
- スプレッド・・AskとBidの差
- 成行・・あらかじめ価格を設定しないで行う注文、約定を最優先させたい場合に使用
- ストリーミング・・許容スリップを設定する注文
- 指値・・現在のレートより有利なレートであらかじめ指定する注文
- 逆指値・・現在のレートより不利なレートであらかじめ指定する注文
- PIPS・・最小通貨単位の1パーセントを意味
※損切り設定は逆指値注文です。大切な資金を守るため、そしてFXで稼ぎ続けるために強調しておきます。
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今回は取引ツールを使う時に必要な用語に限定しました。
ツール内には評価損益、口座維持率、口座資産、有効証拠金、スワップポイントなどが細々と表示されます。
始めから全部頭につめ込もうとせず、一つ一つ調べながら着実に覚えていくのが良いでしょう。
FXのデモトレードとおすすめ口座のまとめ
はじめてFXのデモ口座を選ぶとき、調べる項目が多すぎて迷ってしまいますね。
最低取引単位やツールの使い方、便利だけど難しい注文方法など。
どのような基準でデモ口座を開設してよいのか分からない人が多いと思います。
こちらで紹介したFX会社であれば、本取引に近い環境を無料で提供してくれるので、本番口座を開設される前にぜひお役立てください。
FXで成功するための第一ステップがデモ取引です。デモ口座の機能が充実しているFX会社ほど、本取引でも快適なトレードを実現しやすい環境づくりに専念されています。
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