FXを始めると、『pips』という言葉が目にはいってくるようになります。
FXのpips(ピップス)とは、値幅を表す最小単位のことを指します。
pipsについてなんとなく分かるけど、「どのように取引に生かしたらいいか」という悩みにお答えしていきます。
この記事では、pipsを覚えるメリットや注意点、取引への生かし方について解説します。
この記事を読むと、pipsについて十分な知識をつけることができます。
FXのpipsとは
pipsは、FXの取引に使用される値幅を表す単位として扱われています。
対円通貨ペアでは1pips=1銭(0.01円)、対外貨通貨ペアでは、1pips=0.0001外貨として表されます。
通貨ペア | 価格変動 | 変動pips |
USD/JPY | 115.000→115.010 | 1銭=1pips |
GBP/JPY | 156.000→156.100 | 10銭=10pips |
EUR/USD | 1.13000→1.13050 | 0.0005外貨=5pips |
GBP/USD | 1.35400→1.35350 | 0.0005外貨=5pips |
損益額は、pipsとは異なり通貨ペアごとに異なります。
特に対外貨通貨ペアの場合は円換算が必要になるため、損益額が異なります。
通貨ペア | 損益額 (1pipsあたり) |
USD/JPY | 0.01円×1万通貨=100円 |
EUR/USD | 0.0001米ドル×1万通貨×円換算レート(115円)=115円 |
FXのpipsを覚えるメリット
多くの人は、ポジションを持った後は、損益額を見て取引しています。
取引数量(Lot数)が大きくなると少しの価格変動で損益額が大きく動くので心臓に悪いです。
僕は初心者の頃、損益額ばかりを見て取引をしてしまっており、利益が数百円でも出るとマイナスになるのが怖くて、すぐに利確していました。
昔の僕のような取引を行うと平均利益が小さくなり、平均損失が大きくなる傾向があります。
損大利小を防ぐためにも損益額ではなく、pips数の増減を見ることをおすすめします。
pips数であれば、冷静に相場の動きを見ることができるようになります。
また、pipsを覚えると通貨ペアごとの価格変動の大きさを一目で判断できるようになります。
常に価格が動いているFXでは、瞬時に判断する能力がとても重要になるため覚えておきましょう。
FXのpipsの注意点とは
先ほどはpipsを見ることで冷静に対処できるとお伝えしましたが、全てpipsで見てしまわないように注意してください。
エントリーする際、損切りラインを設定すると思いますが、損切りラインはpips数ではなく、口座の資金の何%と決めて引くようにしましょう。
pips数を目安に損切ラインを決めると、「あれ、意外と損失額多いな…」ということになりかねません。
また、許容損失額は口座資金の2〜5%程度に設定しましょう。
リスク管理をしっかりと行うことで、安定した資産を築くことができます。
pipsは取引にどのように生かしたらいい?
ここでは、pipsをどのように取引に生かせばよいのかご紹介します。
pipsを生かす方法としては、資金管理で活用します。
pipsを資金管理に生かすには
pipsを資金管理に生かす方法として、口座資金に対する許容損失pipsを決めてしまうと良いです。
通貨ペアごとに許容損失額から割り出した許容損失pipsを目安にして取引を行うことで、
損失をなるべく小さく抑えることができる上に、pips数しか見ないため冷静に相場の判断がしやすくなります。
通貨ペア | 口座資金10万円の許容損失額 | 許容損失pips |
USD/JPY | 1% (1,000円) | 1,000円÷100円 (1万通貨の1pips) = 10pips |
EUR/USD | 1% (1,000円) | 1,000円÷115円 (1万通貨の1pips) = 8.7pips |
通貨ペアごとに口座資金に対する許容損失額が一定でも、許容損失pipsは異なります。
また、相場の状況を見て、許容損失pipsが狭いと感じたら、取引数量(Lot数)を小さくすることで許容損失pipsを大きくすることができます。
実際は許容損失pipsを決めるまでもっとスピーディにこなす必要があるため、慣れるまではデモトレードで資金管理の練習をすると良いでしょう。
慣れてくると感覚的にこのくらいの損失だなとわかるし、損失額が大きければロット調整をするだけで良いので簡単に行えます。
注意してほしいのは、利益を求めて取引数量を大きく張らないことです。
FX初心者であればまずは、許容損失額を第一に考えて取引することで生き残る確率を上げることを優先しましょう。
pipsに関するまとめ
この記事では、pipsについて詳しく解説しました。
最後にpipsのおさらいをしましょう。
- pipsとは、FX取引に使用される値幅を表す単位
- pipsを見て取引することで冷静な判断がしやすくなる
- pips数のみで損切ラインを決めない
- 通貨ペアごとに許容損失額から求めた許容損失pipsを決めておくと取引しやすい
- FX初心者はデモトレードで練習して慣れると良い
pipsは、FXに慣れてくれば難しいものではないので、分からないからといって放置するのではなく、積極的に触れて慣れると良いでしょう。
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